マテハン機器とは? 種類から導入のポイントまで解説!
物流業界では、さまざまな課題を背景に、物流の効率化が急務となっています。そうした中、物流工程においてマテハン機器で業務を効率化することは急務となっています。
そこで今回は、マテハン機器の概要から、各種類のご説明、マテハン機器の導入のポイントまで一挙解説します。
目 次
- 1.マテハン機器とは?
- 2.マテハン機器の作業工程ごとの種類
- 3.マテハン機器導入のポイント
- 4.まとめ
1.マテハン機器とは?
マテハン機器とは、マテハンを示す「マテリアルハンドリング」を行うための機器の総称です。マテリアルハンドリングとは、製造業や物流業において多く使われる言葉で、原材料や半製品、製品といった「モノ」の取り扱いや移動を意味します。
この意味から、マテハン機器は、モノを効率的かつ自動化しながら物流業務を遂行するために使用する機械を指します。
一般的な効果として省人化・省力化につながる機器をマテハン機器と呼ぶことがあります。
●マテハン機器の導入が進んでいる背景
近年、物流倉庫などでは、マテハン機器の導入が進んでいます。その背景として、マテハン機器を利用することで、近年の課題である人手不足やトラックドライバーの長時間労働の削減、EC物流量の増加、DX推進などの解決につながることが期待されています。
マテハン機器によって業務の効率化、省人化、人為的ミス防止を促し、生産性の向上につながるからです。
マテハン機器は、導入が進んでおり、機器そのものの性能も進化を遂げています。
関連情報:物流コストの削減方法と失敗しないためのポイントを事例を交えて解説>>
2.マテハン機器の作業工程ごとの種類
マテハン機器は、作業工程ごとにさまざまな種類が導入されています。その種類を作業工程ごとに具体例を挙げてご紹介します。
1.積み込み・積み下ろしに使用するマテハン機器
入庫や出庫の際には、トラックへの荷物の積み下ろしと積み込みの作業が発生しますが、その際にマテハン機器が導入されています。
例えば次のような種類があります。
フォークリフト:荷物を運搬するための機器です。車体に備わるツメを荷物の下に差し込んで持ち上げることで運搬します。
トラックローダー:大量にパレット積みをしたい場合に、フォークリフトに代わって一挙にトラックへ積み込むことができる機器です。
ベルトコンベヤ:ベルトの上に荷物を載せて運ぶ機器です。
ドックレベラー:荷物をトラックから倉庫に運搬する際、トラックの荷台と下ろす場所との段差を調整するための機器です。
パレタイザ:パレットへ荷物を乗せるための専用装置です。ロボットアームが、箱詰めされた荷物をパレットの上に積み上げるロボット式などがあります。
2.保管に使用するマテハン機器
倉庫内における保管に利用するマテハン機器です。
自動ラック:倉庫にある棚自体を移動台車に載せたラックです。電動式移動棚や移動ラックとも呼ばれます。
3.倉庫内での搬送・運搬に使用するマテハン機器
倉庫内で荷物を移動させるために使用するマテハン機器です。
無人搬送車(AVG:Automated Guided Vehicle):その名の通り、無人で荷物を搬送する車のような機器です。人間に代わって荷物を搬送します。
天井走行車:天井に敷かれたレールに吊り下げた台に荷物を載せ、空中で荷物を運ぶ機器です。無人走行が可能です。
先述のベルトコンベアも倉庫内での搬送に利用されます。
4.仕分け・ピッキングに使用するマテハン機器
仕分けやピッキングなどに使用するマテハン機器です。
ソータ―:「仕分け」を意味する「ソート」という言葉からくる機器です。つまり自動仕分けロボットです。カメラやセンサーを使用して商品に貼付されているバーコードなどの情報を読み取り、情報を精査した上で商品の仕分けを自動的に行えます。
オートラベラー:ラベリングを自動化する機器です。商品へのラベルやバーコードの貼り付け作業の自動化が実現します。
ピッキングロボット:ピッキング作業を補助するロボットです。従来、人がピッキングを行う際には、取り出したい商品がどこの棚に保管されているのかを確認するのに手間がかかっていました。ピッキングロボットは、倉庫内の商品がどこにあるのかをデータで認識しており、例えば指定の商品の棚まで自動的に向かい、商品を取ってスタッフの元まで運搬することが可能なものもあります。
5.箱組・梱包に使用するマテハン機器
箱組・梱包工程に使用するマテハン機器です。
自動製函機:梱包用の段ボール箱を自動で成形できる機械です。平らにした段ボールシートなどを、立体的な箱へ加工することができ、大量の段ボール箱を、低コストかつスピーディに生産するのに適しています。
例えば、日本トーカンパッケージのEC向け製函機「ECスリムカートン(製函機タイプ)」は、機械サイズがコンパクトで導入しやすい上に、複数サイズの配送箱に対応できるように設計することもできます。貴社の環境やサービスに最適化された配送箱と共に製函機を導入できます。
自動封函機(封緘機・自動梱包機):「封函」とは、段ボールを組み立て、テープやホットメルト接着剤などで封をするのを自動化する機器です。
様々な生産量・箱の大きさに対応
EC向けポストイン箱ソリューション
トーカン エコパ シリーズ
サイズ感やパッケージイメージを確認できるスペック表も
ご用意しております。
3.マテハン機器導入のポイント
マテハン機器を導入する際には、ただ機器を導入するだけではメリットを十分に得ることはできないでしょう。導入を成功させるためには、次のようなポイントを押さえておくことをおすすめします。
●課題や目的に応じたマテハン機器を選定する
マテハン機器を導入する前に、自社の現場課題を洗い出すのをおすすめします。そして、具体的にどのような課題を解決するためにマテハン機器を導入したいのかを特定します。目的を明確にすることで、どのような具体的成果を出したいのかも同時に明確になってきます。
そして目的を設定したら、マテハン機器選定や導入、運用時にもその目的がぶれないようにすることが重要です。例えば、コスト削減目的で導入したのにも関わらず、導入後、マテハン機器の便利さにばかり目が行き、業務効率化にはつながったものの、コスト的にはどれくらい効果があったのかをとらえる意識が薄れてしまうことはめずらしくありません。随時、目的を再確認する習慣を付ける必要があるでしょう。
●現場視点と管理視点を両方バランスよく考える
マテハン機器を導入する際には、現場視点と管理視点の両方の視点から選定するのをおすすめします。マテハン機器導入を決定するのは管理側であり、目的を達成できるかどうか、コスト的にはメリットが得られるのか、運用コストはどれくらいか、などさまざまな視点があります。一方で、現場にも利用するスタッフの思いや作業負荷などの視点があります。管理側の視点だけで導入してしまい、現場ではデメリットのほうが大きかったといったケースに陥らないように、バランスよく考える必要があります。
●補助金などの利用も検討する
マテハン機器の導入コストが導入ハードルを高めている場合には、補助金や助成金制度を利用することも検討すると良いでしょう。
例えば、中小企業向けの「ものづくり補助金」が一つの候補です。この補助金を利用した企業の過去事例として、無人搬送ロボットを導入し、工場内の物流システム改革と人手不足解消を実現したケースがあります。
4.まとめ
マテハン機器は、物流の効率化やコスト削減を実現することで、あらゆる課題を解決できる可能性を多分に秘めています。ぜひ導入を検討し、課題解決を目指したいものです。
日本トーカンパッケージでは、箱組みに関するマテハン機器を多種類取り揃えており、パッケージや段ボールの改善も含めた最適策をご提案できます。
特におすすめなのは、「Eco Quick BOX(エコクイックBOX)」です。弊社が独自開発・特許を取得したEC向け梱包システムとパッケージを組み合わせたソリューションです。
ポストインサイズの配送箱対応のコンパクト製函機を導入し、省スペースでEC物流の梱包ラインの箱組み工程の自動化と効率化、物流のトータルコストダウンを実現するマテハン機器の一種です。
箱組み作業の労務費が高くついている、作業の人手不足や、マテハン機器導入を考えているものの、あまり費用を掛けたくないといった課題を解決します。
日本トーカンパッケージは、マテハン設備のエンジニアリングメーカーの株式会社タクッテクと連携もしており、梱包や包装に関するシステムと紙器製品による物流コスト削減、物流最適化のご提案が可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
様々な生産量・箱の大きさに対応
EC向けポストイン箱ソリューション
トーカン エコパ シリーズ
サイズ感やパッケージイメージを確認できるスペック表も
ご用意しております。