シェルフレディパッケージとは?
特徴やメリット、具体的な製品例をご紹介
店舗スタッフにとって、商品が入荷してからすぐに陳列できるのはありがたいものです。そうした小売業のサプライチェーンを助ける輸送包装の一つに、シェルフレディパッケージがあります。今回は、シェルフレディパッケージの概要やメリットを解説します。
1.シェルフレディパッケージとは?
シェルフレディパッケージとは、欧州発の「SRP(Shelf Ready Packaging)」のことです。カッターなどを使わずに、ミシン目等から簡単に開封でき、開封後は即時、店頭陳列が可能な、輸送箱と陳列箱を兼ね備えたパッケージです。
2005年頃から欧州で広がり、小売業のサプライチェーンを支援する新しいパッケージとして注目を集めました。日本でも2010年頃から大手小売業者の間で使用されるようになり、現在ではメジャーなパッケージとして浸透しています。
例えば、トレーと蓋の接着部を外したり、ミシン目を開いたりするだけで、箱ごとすぐに店舗の売り場に陳列できるのが特徴です。
2.シェルフレディパッケージのメリット
シェルフレディパッケージには多数のメリットがあります。その中から、主なメリットをご紹介します。
●品出し時間の削減による業務効率化
シェルフレディパッケージは、パッケージを開いた後、即陳列が可能であることから、従来と比べて品出し時間の削減につながり、業務効率化に役立ちます。
●輸送中は開きにくく、店舗では即陳列が可能
輸送中は開きにくく、安心して運べる一方で、店舗では即陳列が可能とあって、輸送時も陳列時も両方にメリットがあります。
●内装箱・外装箱の兼用で省資源化
商品の集合包装には、内装箱(中箱)+外装箱を通常使用します。SRPは、内外装一体化が可能で、省資源化・積載効率アップといった環境側面の改善にも繋がります。
●パッケージに印刷すれば販売促進ツールに
パッケージの外面にロゴマーク等を印刷することで、陳列すれば販売促進ツールに早変わりします。さらにデザインを凝ったり、POP等と組み合わせたりすることで販促ツールにもなる上に、お客様が商品を見つけやすいというメリットも生まれます。
●多様な種類の商品に対応できる
商品の梱包条件に合わせてさまざまな形状を選べるほか、小型商品から大型商品まで対応できるため、商品を選ばないというメリットもあります。
3.日本トーカンパッケージのシェルフレディパッケージ
日本トーカンパッケージでは、さまざまな種類のシェルフレディパッケージをご用意しています。例えば次のようなパッケージがあります。
「2ピース・カートン」
ワンタッチで箱の開封が可能で、簡単に陳列できます。窓部分の上部を引き上げると、背面部の糊(のり)付け部分がはがれ、ワンタッチで蓋が取れます。蓋を取ると、トレー部分のみとなり、陳列に適した形状になります。
内外装一体化により総重量の減量化を図ることもでき、包装資材の削減によるコストダウンにつながります。
「ハワイアンオープンディスプレイカートン」
開封する部分のカット部の形状を工夫することにより、簡単に開封できる設計を行ったパッケージです。開封後、商品はそのまま陳列できます。前面部の指穴を手前に引き出し、そのまま上に持ち上げるだけで開封できるため、片手で箱を持ちながら、もう一方の手だけで開封することもできるなど利便性にも富んでいます。
「ディスプレイカートン」
トレーと蓋の2ピースからなる自動梱包可能な箱で、箱ごと棚に陳列できるシェルフレディパッケージです。
「シェルディスプレイ」
1ピースのラップアラウンドにミシン刃を加え、持ち上げることで、背面のあるトレーとなり、倒れやすい製品もきれいに陳列できる形状です。
「コンパクトボックス」
コンパクトボックスは、スタンディングパウチなどの容器製品を互いにオーバーラップさせて梱包することにより、ケースのコンパクト化が実現し、トータル的な包材・輸送コストを大幅削減した製品です。開封は、中央から2つに割ることで、トレーとして陳列に使用できます。
●コンパクトボックス/A式 ~ラップアラウンドだけでなく、A式での展開も可能です!~
側面側がフラップとなったA式形状になっており、冷凍食品や袋入り製品など輸送の向きと陳列したい向きが異なる製品に向いています。パッケージを2つ折りにすることでシェルフレディパッケージとなります。
「プリセット什器」
従来、店頭で組み立て、商品を陳列する販促什器を、発送前に商品をセットしてから店舗まで配送する販促什器です。店頭の陳列作業の負担を軽減する上に、商品やディスプレイ部品が事前にセットされているため、店頭の課題でよく挙がる什器未使用によるロスも同時に削減できます。
シェルフレディパッケージは、陳列が簡単にできることから品出し時間の削減につながるほか、包装資材の削減などさまざまなメリットが見込めます。商品に合わせた設計も可能ですので、お気軽にご相談ください。