製函機の仕組み、封函機との違いとは?
~初期導入コストを抑える方法も解説~
最近、自社ECサイトの売上が伸びているものの、配送パッケージの組み立てや箱詰めなどの梱包作業に負荷がかかっていませんか。人手不足が慢性化し、梱包作業の人員が確保できないこともあるでしょう。
そんなときは、機械で自動化することが有効な対策となります。活用できる機械の一つが、段ボールシートの組み立て成形を行う製函機(せいかんき)です。そこで今回は、製函機の仕組みや手軽に導入する方法をご紹介します。
- この記事で分かること
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- 製函機の基本的な情報が分かる
- 製函機という装置の仕組みがどうなっているのかが分かる
- 製函機で実現できること、導入する方法やメリットが分かる
- 製函機の初期費用を抑えて導入する方法が分かる
- 日本トーカンパッケージが提供するパッケージ・製函機の特徴が分かる
目 次
- 1.製函機の基本情報
- 1-1.製函機とは?
- 1-2.仕組み
- 1-3.導入するメリット
- 1-4.封函機との違い
- 2.製函機の価格・導入方法
- 2-1.製函機の費用相場
- 2-2.リースという方法も
- 3.日本トーカンパッケージの製函機
- 3-1.特徴①:機械サイズがコンパクト
- 3-2.特徴②:複数サイズの対応が可能
- 3-3.特徴③:リース契約が可能
- 4.まとめ
1.製函機の基本情報
1-1.製函機とは?
製函機は、箱組・梱包作業を効率化するためのシステムです。一般的には、段ボール箱の中で最も多く流通している標準的な形式であるA式(みかん箱)段ボールや、印刷後に型で抜く「打ち抜き」という作業済みの平らな段ボールシートを、箱の形に組み上げる機械を指します。
手動の箱組作業を製函機で取って代わることにより、高速な箱組み作業が可能であり、作業時間の短縮に貢献します。また、箱組み速度や箱組みサイズの調整も可能なため、柔軟な箱組・梱包作業を可能にします。さらに、メーカーによって異なる機能やオプションが備わっているため、用途に合わせて最適なメーカー・プロバイダーを見つけることで、梱包業務・物流業務を大幅に効率化し、品質向上やトータルコスト削減にも貢献できるシステムです。
1-2.仕組み
一般的な製函機の仕組みは、段ボールシートなどの材料をベルトやチェーンで送りながら組み上げられ、糊付けやステープル打ち、テープ貼りなどの方法で貼り合わせられ、成形されます。
一部の製函機では、副資材を使用せずに箱を組み上げることも可能です。
製函機で加工された箱は、上部が開いた状態で排出され、封函機や人手によって箱を閉める作業が行われます。封函機は、箱の上部を閉じるための機械であり、箱を正確に閉じることができます。
1-3.導入するメリット
製函機はメーカーや機種によって違いはありますが、『高速で段ボールを製函する処理能力』が、最も特徴的な機能です。その処理能力によって得られる主なメリットをご紹介したいと思います。
①梱包作業の自動化・省人化
手作業で行うなど、本来時間のかかる作業である段ボールの梱包作業を、全自動製函機を導入して作業を自動化すれば、作業者の負担を軽減できるだけでなく、人手不足の解消にもつながります。その他にも多くの製品を同じ時間内で製造することも可能となります。
②トータルコストの低下
全自動製函機を導入することにより、①の通り省人化・人件費削減を実現することができます。また、作業者の熟練度にもよりますが、機械による正確な製函作業はミスやトラブルも少ないため、資材費やトラブル対応の工数削減にもつながり、品質の向上に伴う、顧客満足度の向上やトータルコストの低下が期待できます。
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③省スペース・省資源
製函機を導入すれば、必要な分の段ボールを必要なタイミングで供給することができるため、段ボールの作り置きによって工場・作業場内のスペースを圧迫することがありません。また、必要な分だけ製函できることにより、無駄や廃棄を最小限に抑えることができるため、省資源化にも繋がります。
製函機の導入には以上のようなメリットがあり、物流業務における効率化や品質向上を図るための有効な手段となります。
1-4.封函機との違い
封函機とは、一般的に組み上げられた段ボールに商品をセットした後、最後に段ボールを包装材で封をする設備を指しています。
段ボールの封の仕方はたくさんありますが、一番コストが安く出来る封函機は、進行方向は1方向にしか進まないタイプが多く、包装材を1直線で貼る「I貼り」と呼ばれる貼り方が多く採用されています。商品を保護する面から「H貼り」や色々なサイズに対応できる設備もありますが、機能が付加される分、設備は当然高額になっていきます。封をする包装材は、テープ類(クラフトテープ等)やステーブル(ホッチキス止め)等色々あります。お客様の商品特性や保護強度、異物混入防止等で使い分けがされています。
製函機と封函機は、箱組み作業の異なる工程で使用されるため、役割や機能が異なります。製函機は箱の製造を担当し、箱の形状やサイズを柔軟に変更することができます。一方、封函機は箱の封印を行い、箱の完全な封じ込めを実現します。
製函機・封函機をセットで活用すれば、作業の効率化、省人化にも大きく貢献できる設備です。
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2.製函機の価格・導入方法
2-1.製函機の費用相場
製函機の費用相場は、機械の種類や機能、サイズ、生産能力などによって異なります。一般的には、小規模な手動の製函機は数十万円から数百万円程度で購入することができます。これらの機械は、箱組みや糊付けを手作業で行うため、生産能力は比較的低くなりますが、初期投資費用を抑えることができます。
一方、自動/半自動の製函機は、数百万円から数千万円以上の価格帯になることがあります。これらの機械は、箱組みや糊付けを自動で行うため、高い生産能力を持ちます。また、最新の技術や機能を備えているため、効率的で正確な製函作業が可能です。
また、製函機のメンテナンスや修理などのランニングコストも考慮する必要があります。機械の種類やメーカーによって異なりますが、定期的なメンテナンスや部品の交換などにかかる費用が発生します。
さらに、製函機の導入には設置スペースや電力供給などの環境整備費用も必要です。機械のサイズや機能によって異なりますが、十分なスペースや適切な電力供給を確保するための費用がかかる場合があります。
2-2.リースという方法も
製函機の費用相場についてご説明しましたが、中小規模事業者は特に、初期投資の金額が課題になるところもあるでしょう。そこでおすすめなのが、製函機のリース契約による導入です。
製函機をリース契約して導入することには、機械購入と比べて、次のようなメリットがあります。
・初期投資の負荷軽減
リース契約は、月々、リース料を支払うことで利用するため、購入と比べて導入時の初期費用を抑えることが可能です。
・リース料を全額経費にできる
設備の購入の場合には、減価償却分のみが損金となるため、設備費全額を経費扱いにすることができません。一方、リース契約で設備を導入すれば、毎月のリース料を全額経費扱いにできます。
また製函機を導入することで、梱包作業の一部自動化による人員コストダウンが図れる可能性もあるため、リース契約のメリットに加えて、さらなるメリットが得られることもあります。
3.日本トーカンパッケージの製函機
日本トーカンパッケージが提供するEC向け小型製函機Eco Quick Box(エコクイックBOX)は、次のような特徴があります。
3-1.特徴①:機械サイズがコンパクト
Eco Quick Box(エコクイックBOX)の機械サイズは、長さ2,025mm 幅1,000mm 高さ1,640mmとコンパクトで、小規模事業所でも設置スペースを確保しやすいのが特徴です。
3-2.特徴②:複数サイズの対応が可能
Eco Quick Box(エコクイックBOX)は、機械設計時に、複数サイズの配送箱に対応できるように設計することもできます。配送箱のサイズが複数ある事業者でも活用できます。
3-3.リース契約が可能
EC向け小型製函機「Eco Quick BOX(エコクイックBOX)」の製函機は、購入も可能ですが、リース契約も可能です。設備投資負担を軽減し、梱包の自動化によるコストダウンが期待できます。また経験と設備を安定稼働させるスタッフが多く在籍している日本トーカンパッケージも製函機のリース提供が可能です。
・日本トーカンパッケージは経験豊富
6缶(瓶)集合包装システム(例:ビール6缶パック)を、1967年からリース(賃貸借)契約によって設備を市場に導入してきました。その納入実績は数百台を超え、現時点でも市場で50台程度が稼働しています。
・長年の経験で培われたフォロー体制
リース契約による設備のフォローは、東京・大阪に常駐するエンジニアが対応しています。
設備搬入から据え付け、稼働立ち上げまで一貫して日本トーカンパッケージの社員が実施します。パッケージメーカーで、このような技術スタッフが常駐する会社はごく稀です。
・リースする設備のカスタマイズや周辺設備
規格化された設備をベースに、可能な限りお客様の要望を反映する体制もあります。改善可能な部分は、日本トーカンパッケージの包装開発センターで検討し、お客様と一緒になって設備改良を進めています。また、設備だけではなく包装ライン提案も可能です。
・設備のオペレーター教育
設備が稼働すれば、お客様が設備操作を行う事になります。お客様のオペレーター教育やその後のフォローも継続的に行っています。
・定期点検フォロー
設備のリースに伴うメンテナンスはリース契約とは別に、保守契約を締結します。基本的にメンテナンスに関する事項を明確にして、設備の安定稼働維持を確保していきます。
リース契約の詳細については、こちらからお気軽にお問い合わせください。
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4.まとめ
製函機は、ECに取り組む事業者が増えている中、ニーズが高まっている設備の一つと言えます。梱包作業の負荷軽減やコストダウンを図り、業務効率を高めることができます。導入は、初期投資を抑えられるリース契約という方法もあります。
日本トーカンパッケージのEC向け小型製函機「Eco Quick BOX(エコクイックBOX)」は、そうしたEC事業者に最適な機械です。ダウンロード資料で詳細をお伝えしておりますので、ぜひご覧ください。
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