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スマート物流とは?~主要技術から成功事例まで詳しく解説~

スマート物流とは?~主要技術から成功事例まで詳しく解説~

物流業界は、EC事業の拡大や労働力不足により、自動化や効率化が求められています。
そんな中、最新の情報技術やデータ分析、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)などを活用して、物流業務の効率化や最適化を実現する「スマート物流」が注目されています。
日本だけでなく世界中で注目されているスマート物流ですが、注目されている背景や使われている主要技術について、詳細まで把握されていない方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、スマート物流の概要からスマート物流を導入している企業事例まで詳しく解説していますので、参考にしていただけたら幸いです。

1. 物流業界の現状

物流業界は、急速な変化とともに多くの課題に直面しています。特に、インターネットショッピングの普及により、宅配便の取扱個数が急増しており、これに伴い、ドライバー不足が深刻化し、労働力の確保が大きな課題となっています。また、運送中のCO2排出量の増加も環境問題として注目されています。これらの課題は、物流業界全体にとって持続可能性を脅かす要因となっており、早急な対策が求められています。

こうした状況の中で、新たな解決策として取り組まれているのが「スマート物流」です。
ビッグデータ解析などの高度なテクノロジーを活用し、物流プロセスを効率化・最適化する取り組みが始まりました。これにより、ドライバー不足やCO2排出量の問題を解決し、物流業界全体の持続可能性を向上させることが期待されています。

また、スマート物流はその革新性から大きな注目を浴びており、2022年からは「スマート物流 expo」という専門展示会も開催されています。この展示会では、最新の技術やソリューションが紹介され、業界関係者が情報を共有する場となっています。次のセクションでは、スマート物流についてさらに詳しく解説していきます。

2. スマート物流とは?

スマート物流とは、最新のテクノロジーやAI(人工知能)を駆使して、サプライチェーン全体を最適化する新しい物流の形態を指します。従来の物流では、人手による作業が多く、効率や正確性に限界がありました。しかし、スマート物流では、IoT(モノのインターネット)やビッグデータ解析、AIによる予測分析などの先端技術を活用することで、物流プロセスを一元管理し、効率化を図ります。

例えば、IoTセンサーを利用してリアルタイムで在庫状況を監視することで、適切なタイミングでの商品の補充や出荷が可能になります。また、AIによるデータ分析により需要予測を行うことで、過剰在庫や品切れを防ぎ、コスト削減と顧客満足度の向上を実現します。
さらに、ロボティクスや自動運転技術を導入することで、倉庫内の作業や配送業務の自動化が進み、人手不足の解消にも寄与します。

このように、スマート物流は最新技術を駆使してサプライチェーン全体を効率化し、企業の競争力を高めるだけでなく、環境負荷の低減や持続可能な社会の実現にも貢献します。
企業がスマート物流を導入することで、物流の透明性が向上し、トレーサビリティの確保も容易になり、結果として、消費者に対して信頼性の高いサービスを提供できるようになるのです。

3. スマート物流の主要技術

次に、スマート物流の主要技術を詳しく解説します。

●IoT
IoT(Internet of Things)は、スマート物流の基盤となる技術の一つです。センサーやデバイスがインターネットを介してデータを収集し、リアルタイムで情報を共有します。これにより、在庫管理やトラックの位置情報、温度管理などが可能になり、物流プロセス全体の可視化が実現します。例えば、温度管理が重要な医薬品や食品の輸送では、IoTセンサーが温度の変動をリアルタイムで監視し、異常があれば即座に対応できます。

●AI
AI(人工知能)は、データ分析と予測において強力なツールです。物流業務においては、需要予測、ルート最適化、在庫管理などに活用され、AIアルゴリズムは、大量のデータを解析し、最適な配送ルートや在庫配置を提案します。これにより、配送時間の短縮や燃料コストの削減が可能となります。

●ロボット工学と自動化倉庫
ロボット工学と自動化倉庫も、スマート物流において欠かせない技術です。自動化された倉庫では、ロボットが商品をピッキングし、梱包・発送までのプロセスを効率的に行います。これにより、人手不足の問題を解消し、作業のスピードと正確性が向上します。

●ブロックチェーン技術
ブロックチェーン技術は、物流の透明性と信頼性を向上させます。取引履歴や輸送履歴をブロックチェーン上に記録することで、不正行為の防止や追跡が容易になります。特に、サプライチェーン全体での情報共有において、ブロックチェーンは重要な役割を果たします。これにより、商品の真贋確認やトレーサビリティが強化されます。

●ドローン
ドローンは、特にラストマイル配送において革新的な技術です。都市部や遠隔地への迅速な配送が可能となり、交通渋滞や地理的制約を克服します。例えば、AmazonはPrime Airというドローン配送サービスを開発し、30分以内に商品を届けることを目指しています。

引用先:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02252/112700004/

4. スマート物流の導入事例

最後に、スマート物流の導入事例を紹介します。

●Amazon 商品棚を運ぶロボット
Amazonは、倉庫内で商品棚を運ぶロボット「Amazon Robotics」を導入しています。
この商品棚の最大積載重量は約340キログラム、商品棚を動かすドライブの重量は約145キログラムとなりドライブは秒速約1.7メートルで動くようです。このシステムにより、自動的に従業員の元に棚を搬送することで、商品入荷から出荷までの工程処理時間の短縮や、効率化を実現しているようです。

参考サイト:https://xtech.nikkei.com/it/atcl/news/16/120703666/

●FedEx
FedExはシンガポールのハブにAIを搭載したロボットアームを導入しました。このロボットアームは仕分けロボットと併用することで、荷物の仕分け作業を自動化し、効率と精度を向上させています。
AI を搭載したロボットアームは1時間に最大1,000個の荷物を選別します。また、仕分けロボットは1回につき最大5kgまで運搬することができ最大100の仕向地の荷物の取扱いが可能です。
この仕分けロボットには貨物をスキャンして目的地情報を取得するバーコードリーダーを搭載し、その精度は98.5%を超えています。これにより本ハブ施設での24時間体制の選別作業の実現へ取り組むこともできるようです。

参考サイト:
https://newsroom.fedex.com/newsroom/asia-japanese/fedex-introduces-ai-powered-robotic-sorting-arm-to-drive-operational-efficiency-at-its-singapore-hub_jp

●ヤマト運輸株式会社
ヤマト運輸株式会社もスマート物流の導入に力を入れています。同社は、ビックデータとAIを活用した配送業務量を予測するシステムと適正配車を行うシステムを開発し、配送業務の効率化を実現しています。このシステムにより、労働力確保へだけでなく、配送時間の短縮と燃料消費の削減が可能となり、環境負荷の軽減にも貢献しています。

参考サイト:https://www.yamato-hd.co.jp/news/2021/newsrelease_20210803_1.html

5. まとめ

本コラムでは、物流プロセスを効率化・最適化する取り組みスマート物流について詳しく解説しました。
スマート物流の導入は、物流業界が直面する多くの課題を解決するための有力な手段です。最新技術を駆使して効率性を高めることで、労働力不足や環境問題に対処し、持続可能な物流システムの実現を目指しましょう。

例えば日本トーカンパッケージのEC・通販箱の自動組立システム「トーカンエコパシリーズ」は、梱包自動化システムの中でも、特に業務効率化やコスト削減に重きを置いているシステムです。物流DXを進める大きなきっかけともなります。
トーカンエコパシリーズの中には大きく分けて3つのソリューションがあります。
いずれも資材と製函機をセットにしたソリューションで、手動、半自動、全自動の3種類で効率的な梱包が可能な「トーカンアシストBOX」、ポストインタイプの薄型段ボール箱を接着剤なしで自動製函するソリューション「Eco Quick BOX(エコクイックBOX)」、トレー状段ボール箱の迅速かつ高性能な製函を実現する「ECスリムカートン」を取り揃えています。
最適な梱包ソリューションを選定することで、物流DXを効率的に推進することができます。

トーカンエコパ詳細はこちらhttps://siki.ntp-k.co.jp/products/system/

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