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Logistics4.0とは?~1.0...4.0の遷移や最新事例をご紹介~

Logistics4.0とは?~1.0...4.0の遷移や最新事例をご紹介~

物流業界は、新しい働き方に関する法令への対応や慢性的な人手不足など多くの問題を抱えています。
そんな中、最新のデジタル技術や自動化技術を活用して物流業務の最適化・効率化を目指す「Logistics4.0」という概念が注目されています。
日本だけではなく世界中で注目されているLogistics4.0ですが、先端技術を活用して、どのように業務の効率化を進めているのか詳細まで把握されている方は少ないのではないでしょうか。
そこで、本コラムでは、Logistics4.0について、詳しく解説し、最新の企業事例の紹介までいたします。
ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。

1. 物流業界のイノベーション

物流業界は、技術の進歩とともに絶えず進化を続けており、近年では、物流の効率化やコスト削減が求められる中で、さまざまなイノベーションが生まれています。以下では、物流業界における技術革新の遷移について詳しく解説します。

●ロジスティクスとは
ロジスティクスとは、物資の調達から生産、流通、消費に至るまでの一連のプロセスを最適化するための概念を指します。この概念は古代ローマ時代にまで遡り、軍事作戦における物資供給の効率化がその起源とされています。現代においては、物流業界全体の効率化を目指すための重要な戦略となっています。

●Logistics1.0 物流の機械化
20世紀初頭、物流の機械化が始まりました。この時代は、輸送手段は船舶が主流でしたが、鉄道やトラック輸送の登場により、物流の効率が飛躍的に向上しました。これにより、大量の物資を迅速かつ効率的に移動させることが可能となり、商業活動の拡大に寄与しました。

●Logistics2.0 荷役の自動化
1960年代になると、物流の自動化が進みました。フォークリフトやコンベアシステムの導入により、荷役作業の効率が大幅に向上しました。これにより、人手に頼らずに大量の荷物を迅速かつ正確に移動させることが可能となり、物流コストの削減と作業の安全性が向上しました。

●Logistics3.0 物流のシステム化
1980年代には、コンピューターや情報システムの普及により、物流のシステム化が進みました。これにより、在庫管理や配送計画がデジタル化され、書類の電子化も進展しました。情報のリアルタイム共有が可能となり、物流の効率性と透明性が飛躍的に向上しました。

2. Logistics4.0とは?

次に、最新の物流イノベーションであるLogistics4.0について詳しく解説していきます。Logistics4.0は、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)などの先端技術を駆使し、物流業界にさらなる革新をもたらします。

●「省人化」により人手不足解消
昨今の物流業界では慢性的な人手不足に悩まされています。Logistics4.0では、IoTやAIを活用することで、作業の自動化や遠隔操作が可能となり、省人化が進みます。これにより、労働力の不足を補い、業務の効率化を実現します。

●「標準化」により業務プロセスの最適化
IoT技術を使ってロジスティクスにかかる様々な機能や情報をつなげることで、在庫や配送車などの情報がリアルタイムで共有・データ化されます。そのデータをAIに機械学習、分析させることで、これまで人間が考えていた部分をデジタルに委ねることができます。例えば、最適な配送ルートを自動的に算出することも可能で、これにより、配送時間の短縮やコスト削減が実現し、業務全体の効率が向上します。

●自動化による作業効率向上
自動化技術を導入することで、作業効率が飛躍的に向上します。例えば、倉庫内でのピッキング作業をロボットが行うことで、作業のスピードと正確性が大幅に向上します。これにより、従業員の負担が減少し、全体の作業効率が向上します。

●ビッグデータの活用
最後に、ビッグデータの活用が挙げられます。物流業務で生成される膨大なデータを分析することで、需要予測や在庫管理の精度が向上します。これにより、適切なタイミングでの補充や納品が可能となり、無駄を削減することができます。

3. Logistics4.0の最新事例

次にLogistics4.0の最新事例をご紹介します。

●Amazonのロボティクス倉庫
Amazonは新たなロボット「Sequoia」を導入することで在庫の特定を最大75%・注文処理を最大25%高速化することに成功したようです。
Sequoiaは、従業員用ワークステーションをひとまとめにし、在庫をコンテナ化して管理するためのロボットシステムで、移動ロボットがコンテナ化された在庫をガントリー(在庫が入ったコンテナをストックする装置)からワークステーションに直接輸送することで機能します。
Sequoiaを使用することで、フルフィルメントセンターで受け取った在庫を既存の最大75%早く識別して保管することが可能となり、販売者と顧客の両方に利益をもたらすことができます。
また、注文が行われると、Sequoiaはフルフィルメントセンターを介して注文を処理するのにかかる時間を最大25%も短縮することが可能です。

参考サイト:https://gigazine.net/news/20231019-amazon-fulfillment-center-robots-sequoia-digit/

●Maerskのリモート コンテナ管理システム (RCM)
Maerskは、IoT技術を利用したRemote Container Management (RCM)システムを導入しています。
このシステムは、コンテナ内の温度や湿度、O2/CO2レベルに位置情報まで、センサーで計測する仕組みを備えております。そして、陸上からリアルタイムに遠隔監視でき、コンテナの温度管理機能の故障による貨物の腐敗などを防ぐことができます。これにより、貨物の損害賠償の発生を減らせるだけでなく、航路の最適化により燃料コスト削減にも貢献しております。

参考サイト:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO08847140X21C16A0000000/

●DHLのスマートグラス(拡張現実技術)の導入
DHLはスマートグラス「ビジョン・ピッキング」を導入し、倉庫内の作業効率を大幅に向上させています。
ビジョン・ピッキングでは、ピッキング作業員がスマートグラス(特殊眼鏡)を装着します。
すると、スマートグラスのディスプレイには、製品・商品の保管場所やピッキングした製品・商品のカート配置場所などオーダー・ピッキングの作業指示が表示されるため、作業員は作業指示書を手に持つ必要がなく、これまで以上に効率良く快適に作業できるようになります。
世界規模で実施された実証実験の結果としては、生産性が平均15%向上し、作業精度の改善も見られました。また、使い勝手が良く、直感的に利用できるソリューションであるため、導入期間や作業員への研修時間も半減で対応することができたようです。

参考サイト:https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP454777_U7A820C1000000/

4. まとめ

本コラムでは、最新の物流イノベーションであるLogistics4.0について詳しく解説しました。
Logistics4.0による省人化、標準化、自動化、ビッグデータの活用は、業務効率だけでなく業績を向上させることが期待できますので、今回ご紹介した情報を参考に、システムの導入などを検討してみてはいかがでしょうか。

例えば日本トーカンパッケージのEC・通販箱の自動組立システム「トーカンエコパシリーズ」は、梱包自動化システムの中でも、特に業務効率化やコスト削減に重きを置いているシステムです。物流DXを進める大きなきっかけともなります。
トーカンエコパシリーズの中には大きく分けて3つのソリューションがあります。
いずれも資材と製函機をセットにしたソリューションで、手動、半自動、全自動の3種類で効率的な梱包が可能な「トーカンアシストBOX」、ポストインタイプの薄型段ボール箱を接着剤なしで自動製函するソリューション「Eco Quick BOX(エコクイックBOX)」、トレー状段ボール箱の迅速かつ高性能な製函を実現する「ECスリムカートン」を取り揃えています。
最適な梱包ソリューションを選定することで、物流DXを効率的に推進することができます。

トーカンエコパ詳細はこちらhttps://siki.ntp-k.co.jp/products/system/

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