共同配送とは?メリット・デメリットと成功事例、より物流効率化につなげる方法をご紹介
物流2024年問題や人手不足など、物流業界は大きな課題に直面しています。この大きな問題に対して、物流業界ではさまざまな業務効率化対策が行われています。その中の一つに共同配送があります。今回は物流の業務効率化につなげる共同配送の概要からメリット・デメリット、共同配送の課題を解決するポイント、より物流効率化につなげる方法をご紹介します。
1. 共同配送とは?
共同配送の定義と注目される背景をご紹介します。
●共同配送とは?
共同配送とは、複数の荷主の商品を同じトラックに積み合わせて、配送する方法です。複数の荷主が荷物を持ち寄って運ぶことから「共同」配送と呼ばれます。これにより車両の台数とトラックドライバー数を減らすことができます。
荷主は、それぞれにトラックとトラックドライバーを手配して商品を運んでいましたが、一つのトラックの中に隙間が生じており、非効率な状態のまま配送することもありました。共同配送では、その隙間に他の荷主の商品を入れることで、効率的な輸送を実現するものです。
●共同配送が注目される背景
なぜ複数の荷主が荷物を持ち寄ってまで、トラック台数やトラックドライバー数を減らし、共同で配送する必要があるのでしょうか。
その大きな理由の一つが物流2024年問題による効率化の必要性です。物流2024年問題とはドライバーの時間外労働の上限規制により生じる諸問題を指します。
ドライバーの労働時間が減少することに伴う長距離輸送の制限や、ドライバーの収入源に伴う人材不足、人件費の高騰などを背景とした運賃上昇のリスクなどが課題として挙げられます。
これらのあらゆる課題を解決するための一つの方法として、共同配送が注目されています。
2. 共同配送のメリット・デメリット
共同配送にはメリットだけでなくデメリットもあります。それぞれ確認しておきましょう。
【メリット】
・ドライバーの人数と人件費削減
共同配送により、効率的な配送を実現できれば、ドライバーの人数と人件費を削減できるため、人手不足の課題に対応できます。
・トラックの手配台数の減少に伴う配送コスト削減
共同配送によってトラックの手配台数が減ることで、配送コストの削減につながります。運送会社からの賃上げが懸念されている昨今、荷主にとってはメリットといえます。
・荷受け倉庫側の作業負荷の軽減
荷受け倉庫にとっては、入庫する車両台数が削減されるため、荷下ろしなどの作業負荷の軽減につながります。
・物量に関係なく効率的な配送が可能
物量が少ない場合でも、トラックに無駄なく積載することができ、効率的かつ納品条件に合わせた配送が実現します。
・CO2排出量の削減につながる
近年、CO2の排出量を削減することが重要視されている中、物流業界においてもトラックから排出されるCO2の削減は大きな課題の一つです。共同配送によってトラック台数を減らし効率的に配送を行う仕組み作りは、CO2排出量の削減につながることから、環境配慮への取り組みでもあります。
【デメリット】
・混載により商品の品質管理・追跡が困難
共同配送は、複数の荷主の商品を一つのトラックに混載することから、商品の品質管理や配送の追跡が通常よりも困難である側面があります。完全に自社の管理のもとで配送できるわけではないため、通常の配送と比べるとデメリットとなることもあるでしょう。
・納品先の細かい納品条件に対応しにくい
共同配送の場合、荷主が納品先と取り決めたルールや荷姿の指定など個別の条件に対応できないケースがあります。納品先の細かい納品条件に対応できないことが大きな支障になる場合は、通常の配送方法のほうが適しているでしょう。
・イレギュラーな案件に対する柔軟な対応が困難
共同配送は、急な荷物の追加や時間の変更などのイレギュラーな対応がむずかしくなります。特にスケジュールは共同で配送する複数荷主間や関係各社の間であらかじめ定められていることから、途中で変更することは困難です。
3. 共同配送の課題を解決するポイント
共同配送のデメリットから生まれる課題を解決するポイントをご紹介します。
●料金体系は共同配送センターや物流業者によって異なるためよく確認する
共同配送を利用する目的の一つがコストの削減になりますが、料金体系は共同配送センターや物流業者によって異なるため、コストの削減につながる共同配送かどうか料金体系はあらかじめ確認することが必要です。
●関係各者との密なコミュニケーションを心がける
臨機応変な対応がむずかしい共同配送のデメリットを埋めるには、関係各者との密なコミュニケーションを心がけることが重要です。合わせて、信頼の置ける共同配送業者などのパートナーを見つけることも重要です。
また関係各者とルールを決めて運用していくことも共同配送による業務の効率化のために重要なポイントです。
●情報共有のためのシステムを導入する
共同配送では、個々の荷物の管理がむずかしいといわれていることから、そのデメリットを緩和するために、情報共有ができるシステムを導入するなどの取り組みが行われています。現在の輸配送状況を把握するための共通化したシステムを構築できれば、自社の荷物を把握できないといったデメリットをカバーすることができます。
4. 共同配送と組み合わせることで物流効率化につながる梱包ソリューション
物流業務の一つに梱包作業がありますが、梱包作業を効率化し、共同配送と組み合わせることでさらに物流業務を効率化することができます。
そこで、梱包作業を自動化・効率化する梱包ソリューションである日本トーカンパッケージの「トーカンエコパシリーズ」をご紹介します。
●トーカンアシストBOX
トーカンアシストBOXは、資材と製函機をセットにしたソリューションで、手動、半自動、全自動の3種類で効率的な梱包を実現します。
手動では、アルミ製の専用治具を使用して製函を補助します。治具に資材を乗せて、簡単な操作で箱を組み上げられるため、作業効率化につながります。半自動の製函機では、段ボールのブランクシートを機上にセットすることで、自動箱組みできます。
全自動では段ボールシートを給紙するロボットと製函する装置を組み合わせることで、全自動化を実現します。これらを活用することにより、一人当たりの梱包作業効率を向上させることが可能です。
●Eco Quick BOX(エコクイックBOX)
Eco Quick BOXは、EC配送でよく使われている厚さ20mmのポストインタイプの薄型段ボールを箱接着剤なしで自動製函するソリューションです。作業の自動化によるスピードアップと、人員削減が可能になることによる人件費やパッケージのコストダウンが期待できます。
●ECスリムカートン(製函機タイプ)
ECスリムカートン(製函機タイプ)は、日産9000個の高性能製函を実現する製函機です。ポストインサイズから高さ89mmまでの箱を成形でき、四隅を同時に安定して貼ることができます。梱包作業の効率化と共にスピード化、安定化が可能になります。
5. まとめ
共同配送の概要とメリット・デメリット、課題解決のポイント、合わせて検討したい物流効率化のための梱包ソリューションをご紹介しました。
日本トーカンパッケージのトーカンエコパシリーズは、物流業務の効率化に寄与することから、ぜひ共同配送と合わせてご検討いただきたいソリューションです。
トーカンエコパシリーズの詳細については、各ソリューションの詳細資料と、サービス紹介ページに記載しておりますので、ぜひご覧ください。